1911年(明治44年)6月に発表した抒情小曲集を発表。
幼少年時代を過ごした故郷・柳河の思い出を小曲で描いた作品。
上田敏から賛辞を受けるなど最高の評価を受け、26歳にして一躍、文壇に躍り出ます。
当時の文学界には、すでに明治の文壇に確固たる地位を築いていた森鷗外、
「君死にたまふことなかれ」の詩で脚光を浴びた与謝野晶子、
自然主義文学の代表作家、島崎藤村など、壮々たる顔触れが揃っていた中にあって、
白秋は雑誌「文章世界」の読者人気アンケートで、詩人の部門で、堂々の第1位に輝きました。白秋の出世作です。