1921年(大正10年)白秋が36歳の頃の作品集。 「葛飾閑吟集」「輪廻三鈔」「雀の卵」の3部からなり、短歌687首、長歌12首、詩 2編が収録されています。 この頃、白秋は、小笠原、麻生、葛飾と居を移し、貧窮の中、生活をしていました。 日々の生活の中、米櫃に僅かに残っている米を庭先にやってくる雀たちに蒔いて毎日、雀を見て暮らしていていたといいます。 物質的な都会生活を捨て、貧しくとも畑で野菜を耕す郊外の生活の中で描かれたこの作品群には、白秋の新たな作風・境地を見ることができます。
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